エアコンの選び方・おすすめエアコン10選｜新築は6畳用で十分？・大きめを買う？

暑いときや寒いとき、リビングや寝室でエアコンを使うのは今や必須ですよね。最近のエアコンは、機能が多く性能がいいものばかりです。温度調整や広さを示す畳数など基本的なものはもちろん、センサーや自動掃除機能など、選ぶ際に迷ってしまいます。

最近では、自動で冷房や送風を切り替える省エネ性能の高いモデルや、花粉やPM2.5対策のために空気清浄機能が付いたモデルなど、魅力的な機種が多くのメーカーから出ています。だからこそ、自分に合ったエアコン選びが重要です。

この記事では、自分にぴったりなエアコンを見つけるための選び方を解説し、おすすめのエアコン10選をタイプ別にランキング形式でご紹介します。気になるエアコン機能やメーカー別の特徴も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

エアコン選びの大前提として、部屋の広さに合っているかを確認しましょう。10畳の部屋に6畳用のエアコンを使うと、隅々まで風が届きません。快適な空間をつくるためには、部屋の広さに適したパワーを持つエアコンを選ぶ必要があります。

しかし、エアコンの表記では6〜8畳対応と曖昧な表記を使う場合が多いです。これは、木造なら6畳、鉄筋コンクリートなら8畳まで対応できるといった意味です。そのため、適用畳数に迷ったときは低い値を基準にしましょう。

また、適用畳数が大きいほど早く部屋を冷やし暖められるので、部屋の畳数よりも大きいエアコンを設置する方法も効果的です。

コスパを重視したい方は、資源エネルギー庁が定めた「省エネ基準達成率」を確認しましょう。省エネ基準達成率は星1〜5つで評価され、星5つの場合は121％の省エネ達成率を意味しています。

省エネ基準達成率と合わせて「APF」の数値の大きさにも注目してください。APFは通年エネルギー消費効率を指し、数値が大きいほど省エネ性能が高いと判断できます。最新モデルの方が省エネ性能が高い傾向にあります。

最近では、冷風と風を適切に調整して、ムダな電力を抑えるセンサーを搭載しているモデルもあります。快適な室温を保ちながらエネルギーの消費を抑えるので、コスパ重視の方にとてもおすすめです。おすすめの省エネエアコンは以下の記事でご紹介します。

エアコンのフィルターにホコリが溜まると電力のムダな消費につながるため、定期的に掃除をしなくてはなりません。しかし、エアコンの掃除はなかなか面倒です。そんな場合は、フィルター自動掃除機能が付いたエアコンがおすすめです。

この機能は、エアコンのフィルターを自動で掃除するもので、メンテナンス回数を通常より減らせます。東芝やダイキンのエアコンには熱交換器の掃除までする機能が付いたモデルもあります。

ただし、全くメンテナンスをしなくていいわけではありません。あくまで掃除の間隔が長くなるのがメリットで、汚れがつきにくく掃除がしやすい点が魅力です。以下の記事では、自動掃除機能について詳しく解説します。

適用畳数に合わせて冷暖房の強さも確認しましょう。強さについては「kW」で表記されます。kWが大きいほどパワフルなエアコンで、部屋を冷やし暖める性能が優れていると判断できます。

中には◯〜◯kWと数値に幅があるものもあり、これは弱〜強運転時の違いを指します。そのため、幅が広いほど室温を調整しやすい利便性の高いエアコンです。また、寒い地域では、より暖房機能が高いエアコンが必要になります。

メーカーによっては寒冷地モデルのエアコンを販売しているので、kWだけでなくしっかり特性を把握しましょう。

エアコンが出す風によって空気中の花粉・ホコリ・PM2.5の舞いが気になる方も多いです。その場合は、空気清浄機を購入するのではなく、エアコンに空気清浄機能が搭載されているかを確認してください。

空気清浄機能はシャープの「プラズマクラスター」や、パナソニックの「ナノイー」が有名です。メーカーによって名称は違いますが、イオンの作用によって空気中の汚れをきれいにするだけでなく、タバコや生活臭などの臭いも取り除きます。

リビングや寝室にエアコンの設置を検討している場合は、空気清浄機能が付いているものを選ぶとエアコン1台で済んで一石二鳥です。

ダイキンやパナソニックのエアコンには、換気機能を搭載している製品があります。せっかく部屋の温度が快適になっても、換気のために窓を開けたら台無しになります。換気機能が搭載されていると、窓を開けなくても空気の汚れを屋外へ排出できます。

パナソニックの一部のエアコンは、外気を取り込む「給気換気」を搭載し、屋外の新鮮な空気を取り込みます。さらに、ダイキンは給気換気の他に「排気換気」も搭載し、屋内の熱気や湿気を屋外に排出します。換気機能もさまざまなため、用途に合った製品を選んでください。

快適な空間のためには、温度だけではなく湿度を気にする必要があります。除湿機能があると、雨が続く梅雨時期や室内干しに便利です。また、加湿機能があれば暖房機能で乾燥しやすい空間も、潤いを保てます。

多くのエアコンには除湿機能が付いており、さほどこだわる必要はありません。しかし、加湿機能が付いたエアコンは少ないため、加湿機能が付いたエアコンを検討している場合は、モデルが限られる点を覚えておきましょう。

最近のエアコンは、自動で冷暖房をコントロールする「センサー機能」が搭載されているモデルがあります。自動で快適な環境にし、さらに省エネも可能な便利機能です。センサー機能は人感センサー・床温度センサーなど、いくつか種類があります。

たとえば人感センサーは、人の位置・温度・家具の位置などから判断して、風量や温度を自動で調整する機能です。部屋に人がいる・いないで自動でオン・オフする製品もあり、エアコンの消し忘れを防げます。

床温度センサーは、床や壁の温度を検知して自動で運転を切り替えます。暑すぎ・寒すぎにならないよう自動で調整する、簡単に快適な環境の維持が可能です。

スマホ連動できるエアコンは、専用のアプリをダウンロードしておけば外出先でもエアコンのスイッチをオン・オフできます。帰ってきたときには室温が整えられているので快適に過ごせます。

ペットがいる場合の室温管理やエアコンの切り忘れも予防できます。最近ではAlexa（アレクサ）のようなスマートスピーカーと連動できるモデルもあり、声をかけるだけでエアコンを操作できます。

適材適所で選ぶなら、リビングには高機能モデル、寝室にはスタンダード機能を搭載したモデルがおすすめです。リビングは家族のうち誰かが滞在している場合がほとんどで、その分エアコンを使用する機会も多いですよね。

リビングには、フィルター自動掃除機能や快適な気流を制御するセンサー機能、省エネ性能が高いハイエンドモデルを選ぶと満足度も高いです。

一方、寝室は寝るとき以外にエアコンをほぼ使いません。そのため、寝室には冷暖房や除湿などのシンプルな機能のみを搭載したエアコンで充分な場合もあります。高機能なエアコンでも問題はありませんが、コスパを考慮するとスタンダードモデルがおすすめです。

「白くまくん」でおなじみの日立のエアコンの特徴は、熱交換器を凍らせて溶かして汚れを取り除く「凍結洗浄」が搭載されている点です。自動お掃除機能はフィルターのみのモデルが多い中、熱交換器まで掃除する機能を開発した希少なメーカーです。

また、画像センサーによって各自に適切な温度と気流がいくよう調節する「くらしカメラ AI」を搭載しています。くらしカメラ AIは室内の汚れに合わせて自動掃除機能を作動させ、エアコン内を清潔に保つのにも役立ちます。

パナソニックの「エオリア(Eolia)」シリーズは、空気中の汚れを取り除くナノイーXが魅力です。ナノイーXの効果を高めるために「アクティブクリーンフィルター」を搭載し、花粉やホコリをより細かくキャッチしてきれいな室内を提供します。

温度の違いによって生まれる結露水で熱交換器を洗い流す機能も搭載されているため、エアコン内部・外部ともにクリーンな状態が実現できます。また、エオリアはパワフルな暖房機能も特徴です。

特にX・AX・EXシリーズは足元暖房機能が備わっているので、エアコンを使っていても足元が冷える悩みを解消します。AIがウェザーニュースを参考に室内の花粉対策を自動で行うモデルもあります。

ダイキンのエアコンは加湿もできる数少ないモデルが魅力で、冬場の乾燥時期でも重宝します。しかも、外気から取り入れた空気中の水分で加湿するため、給水の必要がありません。AIが自動で加湿・除湿を行い、快適な空間を保つのもダイキンならではの機能です。

また、冷風・温風それぞれで効率のいい気流を発生させるので、風があたるわずらわしさがありません。加えて、ダイキンのイオンは「ストリーマー」と呼ばれ、空気清浄＆内部洗浄を併せもつ優れものです。

東芝は他メーカーと比べて種類は少ないものの、「大清快」シリーズはメンテナンスのしやすさと省エネ性能の高さが魅力です。フィルターの掃除は自動お掃除機能で「楽ダストボックス」に溜まったゴミを、専用のノズルを付けた掃除機で吸い取るだけで完了します。

また、人サーチセンサーと明るさセンサーによって最適な風量や温度を調節するので、24時間稼働させる方が省エネにつながります。さらに、他メーカーにはない、PM0.1ほどの細かい微粒子の除去ができる「プラズマ空清」も東芝ならではの技術です。

三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」シリーズは適用畳数が豊富なので、部屋の広さに合ったモデルを見つけられます。三菱独自の「ムーブアイ」によって、人・床の温度を検知し、省エネかつ最適な空間をつくるのが特徴です。

また、モデルによっては前面パネルなどパーツを細かく外せるものもあり、自分でメンテナンスしたい方や、お掃除好きな方には嬉しい仕様です。インテリアとしてこだわりたい方には、グッドデザイン賞を受賞したスタイリッシュなモデルがあります。

三菱重工のエアコンといえば「ビーバーエアコンシリーズ」で、幅広いラインナップを取り揃えています。「おまかせセンサー気流」を採用し、部屋の温度が設定温度に近づくまで部屋全体の空気を調整してくるため、温度の微調整の手間がいりません。

また、設定温度に近づくと、人の動く量により自動で風向を調節し、直接風が当たり体調を崩すような心配は無用です。エコ運転やオートオフが可能な製品もあり、省エネが可能なところも魅力です。

シャープのエアコンは、業界でトップレベルの空気清浄機能力を有しているのが特徴です。特に「Airest」にはエアコンフィルターではなく集じん脱臭フィルターが搭載しており、パワフルな清浄力を実現しています。

そして、空気清浄の決め手となるのが、誰もが耳にする「プラズマクラスター」です。空気の汚れに敏感な人は、シャープのエアコンを選びましょう。また、エアコン内部のクリーン機能も充実しているため、メンテナンスが苦手な方にも最適です。

冷暖房機能も他メーカーに引けを取らず、AIが室内だけではなく室外の温度も検知します。そのため、適温時には運転を抑えて省エネ運転をします。

富士通ゼネラルのエアコン「ノクリア」シリーズは、ムラのない温度で室内を整える点が人気です。冷暖房の風は人に直接当たらないよう、「デュアルブラスター」と呼ばれる両サイドのファンを搭載しており、心地いい涼しさ・暖かさを実感できます。

また、使うほどにAIが学習をし、その家庭に合った室内環境を整えます。夏は31℃以上、冬は15℃以下になると自動運転をする「毎日みまもりモード」がハイエンドモデルに付いており、体感温度が鈍くなりがちな高齢者の方にもおすすめです。

まず、1番大事なのはエアコン設置場所の確認です。自分のお気に入りのエアコンを見つけたとしても、設置するスペースがなければ意味がありません。特に最近の住宅の構造的ではエアコンの設置スペースが限られている場合も多いです。

そのため、エアコンを購入する前に設置予定の場所のサイズを確認し、それに見合うエアコンを検討するのが失敗しない選び方です。また、エアコン用配管穴があるかも確認するようにしてください。

もし、設置予定の場所にエアコン用配管穴がなければ、穴あけ工事をしなくてはいけません。賃貸・アパート・マンションなら、すでに配管穴があるので設置スペースのサイズだけ確認しましょう。

エアコンは室内機と室外機がセットのモデルがほとんどです。室外機の正面・背面は空気を取り込んで放出するところなので、特に空きスペースの確保をしなくてはいけません。室外機の正面に壁や植木があると、放熱がうまくできずに故障する可能性があります。

どのくらいの設置スペースが必要なのかは、メーカー・モデルによって変わります。基本的には室外機が設置しやすく直射日光が当たらない場所かどうかを確認しましょう。

エアコンには専用のコンセントがあります。一般的には、エアコン設置予定の場所にはエアコン専用のコンセントがついていますが、ない場合は工事が必要です。エアコンで使用する電圧は100Vか200Vでそれぞれ形状が異なります。

200Vのエアコンを使いたいのに100Vのコンセントの形状しかない場合は、コンセントの切り替え工事が必要です。気になるエアコンが何Vなのか、コンセントの形状が自宅のエアコン専用のコンセントに合うのかどうかまで調べましょう。

家電を同時に使いすぎて、ブレーカーが落ちてしまった経験を一度はしてしまうものです。実は、家庭内の電力は使える容量が決まっています。エアコンも電力を扱う製品なので、契約電力を越えてしまうとブレーカーが落ちて使えなくなります。

ブレーカーはアンペアで表示されており、1つの子ブレーカーに20アンペア、あるいは契約しているアンペア以上の電力が流れると、いずれかのブレーカーが落ちる仕組みです。アンペアについてはA(アンペア)=W(ワット)/V(ボルト)で家電の電力計算ができます。

そのため、住んでる家がどのくらいのアンペア容量か、エアコンがどのくらいのアンペアを消費するのかも確認しておきましょう。

エアコンは、対応する部屋のサイズより少し大きめを買うのがいいと耳にした経験のある方も多いのではないでしょうか。これにはいくつかの理由があります。まずエアコンの立ち上がりの早さ、次に動力に余力を持たせて長持ちさせるといったものが一般的です。

また、暖房は冷房より小さな部屋サイズが目安とされているため、特に暖房も使う場合は大きい方がいいといわれています。ただし、同じ畳数の部屋であっても、木造か鉄骨造かや地域・日当たりなどによっても異なるので、それらも加味しながら考えるのが大切です。

現代の家は、断熱性能に優れています。そのため、新築の場合は6畳用で十分家全体の冷暖房をまかなえる場合もあります。しかし、これは家が新築かつ冷暖房効率に優れているという条件を満たしている場合です。昔ながらの日本家屋や築年数が古い賃貸などの場合は、畳数に合ったエアコンを購入するほうがおすすめです。

新しいものに買い替えたいと考えている場合などに、今使っているものが何畳用か調べる方法はないかと考える方もいるはずです。実は、これは製品の型番から調べられます。型番に含まれている2桁の数字が、畳数に対応しています。

型番の数字と畳数の目安

• 22：6畳用
• 25：8畳用
• 28：10畳用
• 36：12畳用
• 40：14畳用
• 50：16畳用
• 56：18畳用
• 63：20畳用
• 71：23畳用
• 80：26畳用
• 90：29畳用

エアコンを少しでも安くお得に手に入れるには、購入時期を見極めるのがポイントです。エアコンの値段は、時期による変動が大きいです。安くなる時期はメーカーやモデルによって違うので、セール時期を見逃さないようにしましょう。

買って後悔した人が多い、いわゆる買ってはいけないエアコンの例を挙げてみます。これらのエアコンすべてが良くないわけではありませんが、購入前によく検討しましょう。

• 店員に勧められるがままに選ぶ品
• 中古品
• 中華ブランドのもの

店員への相談は大切ですが、自身の希望もしっかり伝えましょう。また、安易に中古を選ぶと状態が良くなかったりとトラブルになりがちです。中華ブランドも保証面に不安のある場合が多い点は留意しておきましょう。

生活シーンに合ったエアコンを選ぶと、快適な空間を整えられます。自分がどのような機能が欲しいのか、どのくらいの部屋の広さなのか、今回紹介したポイントをおさえながら、正しいエアコンを選びましょう。