エアコンの水漏れの原因と応急処置方法｜自力で直らないときの対処法も【飛んでくる】

長く同じエアコンを使っていると、エアコンから水が漏れていることがありますよね。「別に壊れているわけではないし、掃除する気分でないからそのままでいいや」と放っておくのはNG。実は、エアコンからの水漏れは「お手入れ時期」を知らせるサインです。

エアコンの水漏れを放置してはいけないもう1つの理由として、壁にカビが生えてしまう可能性が挙げられます。賃貸物件だと思うようにエアコンを交換することができませんし、なかなかエアコンをお手入れをしようと思わない人も多いです。

ですが、エアコンは自分で簡単にお手入れできる場合がほとんどです。そこで本記事では、エアコンの水漏れの原因と応急処置の方法、自力で直らない場合の対処法をご紹介します。エアコンの水漏れに悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

エアコンのルーバーから水が垂れている場合、ルーバーが結露している可能性があります。ルーバが結露してしまうのは、ルーバーの向きを固定しているためです。夏場に冷たい風をできるだけ室内に広げようと、ルーバーを下向きにしたまま使っていると、冷たい空気がルーバーに当り続けます。

その結果、ルーバーが結露してしまい水滴が落ちてきます。この現象は、部屋の湿度が高い時に起こりやすいと考えられています。ルーバーの結露を防ぐためには、ルーバーの向きを動かして使う必要があります。

エアコンの吹出口の奥から冷気に乗って水が飛んでくる場合、フィルターの目詰まりやフィンの汚れが考えられます。フィルターが目詰まりしていると、空気の流れが悪くなりフィンに冷気が一定期間止まってしまいます。

その結果、エアコン内部で結露が発生して水が飛んでくる原因となります。また、フィンに汚れがたまりすぎると結露した水滴が弾かれて水滴ができてしまいます。フィルターの掃除は自分でできますが、フィンの掃除は業者依頼するのがおすすめです。

エアコン本体から水がポタポタと垂れてくる場合は、ドレンホースやドレンパンの詰まりの可能性が高いです。実はエアコンから水が漏れてくる原因の8割は、ドレンホースやドレンバンの詰まりであると言われています。

通常フィンで冷やされた結露水はドレンパンに落ちた後、ドレンホースを通って外に出ていきます。しかし、このどちらかが詰まっていると、結露水は逆流して室内に垂れてきてしまいます。ドレンホースの詰まりを解消するには、自分で掃除することが必要です。

ドレンパンやドレンホースはエアコン内部に溜まった結露水を外に出すために、下記のような役割を果たしています。

• ドレンパン…エアコン内部の結露水をドレンホースに流すための受け皿
• ドレンホース…エアコンの室内機から外へ繋がるホース

ドレンホースが詰まると室内機に溜まっている結露水が行き場を失い、水漏れが発生します。エアコンの水漏れの多くはドレンホースの詰まりによるものなので、水漏れに悩まされているなら必ずチェックしましょう。

まずは、ドレンホースが曲がっていないかをチェックしましょう。ドレンホースがどこかで折れ曲がっていると、その部分で詰まりが発生する可能性があります。ドレンホースは通常室内機から室外に向かって真っ直ぐ出ています。

ですが、どこかで曲がっていると正常に結露水が排出されずに室内に戻ってしまいます。この場合、ドレンホースを元の状態に戻すか新しいものに付け替える必要があります。

ドレンホースの排水口が塞がっていると、当然水が流れずに室内に戻ってしまいます。ドレンホースは水を排出させるため、ホースの出口には穴が空いています。そのため、ゴミが溜まったり、虫が入ったりすることによってホースの排水口が詰まってしまうことも。

ホース内部が異物で詰まっていないかを確認し、もし詰まっていたらその詰まりを取り除きましょう。掃除方法については後ほどご紹介します。

ドレンホースの排水口だけでなく、内部も詰まりがないかをしっかりチェックしましょう。排水口の詰まりは目視できますが、内部は目視で確認できません。排水口は問題がないのに水漏れが直らない場合は次の方法を試してください。

• ホースの中に息を吹き込む
• ホースの出入り口を掃除機で吸う

この方法で何も出てこなければ、ドレンホース以外の場所に原因があると考えられます。出入り口を直接吹くことに抵抗を感じる人は、掃除機で吸い取ってみましょう。

ドレンホースの排水口にゴミで詰まっている場合、割り箸や歯ブラシなどの先の細いものを使ってゴミを掻き出してください。奥まで入り込んだゴミを取り除くのは難しいですが、手前付近にあるゴミならこれだけで簡単に取り除けます。

エアコンの水漏れに気付いたときに、すぐにできる手軽な対処法なので、ぜひ試してみてください。

ドレンホースの奥に溜まったゴミを取り除くには、掃除機やクリーナーを使い、次の手順で吸い出しましょう。

• ドレンホースの先に布をつける
• 排水口に掃除機をぴったりつけて吸う

布を被せる理由は、ドレンホース内部に水が溜まっていた場合、ドバッと出てきた水を掃除機が吸って故障する可能性を下げるためです。ですが、布をゴムで止めていても大量の水で掃除機が壊れる可能性は0ではありません。そのため、掃除機を使う際は慎重に行ってください。

フィルターが汚れているとホコリで目詰まりを起こし、それにより過剰な冷却が起きて結露の量が増え、排水が追い付かない場合があります。フィルターの汚れはにおいの原因にもなるので、2週間に一度は掃除機でホコリを吸う・水洗いするなどのお手入れをしましょう。

エアコンの内部には熱交換機（アルミフィン）があり、ここが汚れていても過剰な冷却が起きて結露が増える原因となります。ただ、フィルターと違ってエアコンの熱交換器を自分で掃除するのは難しいので、業者に依頼しましょう。

水漏れがエアコン本体の傾きによって引き起こされるときもあります。本来エアコンは、水がドレンパンに落ちるように設置する際は水平器が使われることが多いです。しかし設置不良が起きてエアコンが傾いてしまうケースがあります。

そうなると水がドレンパンに落ちなかったり、あふれ出てしまったりするので水漏れが発生します。これは業者に頼まないと改善できないので、傾いているのが分かったら業者に連絡をしましょう。

ドレンホースの以外の水漏れの原因は、これまでにお伝えした内容以外にも次のことが考えられます。

• 熱交換器に霜が付いている
• ドレンホースの劣化
• ドレンパンの汚れ
• エアコン本体や部品の故障

これらの対処を自分で行うのは難しいです。ドレンホースで水漏れが解消しないのであれば、業者に修理を依頼するのがおすすめ。専門業者なら適切な対応をしてくれます。以下の記事ではエアコン修理について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

エアコンから雨の日だけ水漏れがある場合には、ドレンホース内にゴミがないかをチェックしましょう。ドレンホース内にゴミが溜まっていると、雨で増えた室内の湿気を外に排出できません。そのため、エアコン内部から室内に水滴として戻ってしまっている可能性があります。

もしドレンホースにゴミが溜まっていなければ、ドレンホースの向きや水溜りに浸かっていないかを確認してください。可能性としては低いですが、雨の日だけ水漏れする場合はドレンホースを徹底的にチェックしましょう。

エアコンのフィルターがほこりやゴミで汚れていると、うまく排水できずに水漏れが発生する可能性があります。また、フィルターの汚れは冷却機能を鈍らせるので結露の原因にもなります。

エアコンの水漏れ防止だけでなく、エアコンの効果をしっかり発揮させるためにもフィルター掃除はこまめに行いましょう。フィルター掃除に関して詳しく知りたい人は、ぜひ下記の記事もご覧ください。

ドレンホースにキャップを取り付けるのも水漏れ対策におすすめ。通常、ドレンホースの排水口は空いている状態です。そのため、そこからゴキブリが入ってきたという声も聞かれます。ゴキブリが入れるということは、他の虫やゴミも侵入してしまう可能性が高いです。

排水口にキャップを取り付けて虫やゴミの侵入を防ぐことで、ドレンホースが詰まって水漏れが発生するリスクを軽減できます。

エアコンの水漏れをそのままにしていると壁にカビが生えて室内環境が悪くなってしまいます。エアコンの水漏れの大半はドレンホースに原因があり、簡単に対処できます。できるだけこまめにエアコンのお手入れをして水漏れを防ぎましょう。