エアコンのルーバーが動かない・閉まらない！手で動かすのはあり？プラプラする場合も

私たちの生活に欠かせないエアコンですが、ある日突然「風向きが変わらない」「変な音がする」といった不具合や、故障が起こります。また「エアコンの羽根が左右に動かない」「途中で止まる」「閉まらない」といった不具合も、エアコンのルーバー（フラップ）に原因があるかもしれません。

高いところに設置されたエアコンは、手が届きにくく複雑な構造のため、修理やメンテナンスはプロの業者にお任せする方も多いかと思いますが、原因によっては自力で修理も可能なので業者を呼ぶ前にまずは自分で故障の原因を確認しましょう。

そこで今回は、自力で修理可能な場合のルーバーの交換方法と、ルーバーをきれいに保つ掃除方法をご紹介します。また、閉まらない場合に強引に手で動かすことはできるかなども解説します。ルーバーの様子がおかしいと思った方は、まずは自力で修理可能かチェックしてくださいね。

エアコンのルーバーとは、吹き出し口の「動く羽」の部分です。ルーバーの動きで、エアコンから出る風向きの調整ができます。ルーバーはモーターと連結して常に動いているため、擦れやすくトラブルが起きやすい部分です。

ルーバーに不具合が起きていると、風向きを変えるたびに「カタカタ」「ギーギー」といった異常音が聞かれます。また、劣化によりルーバーが割れてしまったり、留め具が外れてダランと垂れ下がる異常が発生する場合もあるので、気を付けたい部分です。

ルーバーが上手く動かずに風向きをコントロールできない、などのお悩みは多いです。原因として考えられるのは、経年劣化やモーターの不具合ですが、だからといって手でルーバーを動かしてしまうと新たなトラブルを招く恐れがあるためやめましょう。

ルーバーのモーター軸は、樹脂製の受け軸の組合わせで取り付けられており、大変ナイーブです。そのため不自然な力を少し強めに加えただけでグラグラしたり、ルーバーが完全に閉まらなくなったりと破損の原因になります。

ルーバーの不具合は、その多くがモーターの交換で直るものですので、一度確認してみてください。自身がない方は、専門の業者に頼むのがおすすめです。

カタカタなる異常音や、風向きが変わらないといったトラブルは、ルーバーの破損もしくはモーターの故障の2通りの原因が考えられます。ルーバーが破損している場合は、新しいルーバーに付け替えるだけなので、自力でも修理可能です。

しかしモーターが故障している場合は、自力での修理は難しく、業者に修理を依頼する必要があります。故障の原因がどちらによるものかは、ルーバーを取り外し、風向きを確認すると判明します。エアコン修理については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

まずはルーバーを取り外しましょう。ルーバーは、エアコンの振動に耐えられるよう、端からの衝撃では簡単に外れないように設計されています。しかし、手順を守って中心から丁寧に外すと、楽に取り外せます。

1. 電源を切り、コンセントを抜く
2. 吹き出し口を手で全開にする
3. エアコン中央部分にあるフック（留め具）を手で外す
4. ルーバー全体を弓状にしならせて、ルーバーの左側から抜き取る
5. 右側のルーバーも同様に抜き取る

ルーバーが2枚以上ある場合は、下側のルーバーから先に抜き取ってください。右側のルーバーは、フックや留め具で固定されていたり、スプリング状になっていたりするものがあるので、最後に取り外します。フックや留め具は折れやすいので優しく取り扱いましょう。

ルーバーを取り外した状態で、再びコンセントを入れ、エアコンを作動させます。リモコンで風向きを動かすよう操作し、風向きがきちんと変わるか確認をしましょう。

風向きが変わる場合は、ルーバーの破損なので、自力で修理が可能です。風向きが変わらない場合は、モーターの故障の可能性が高いです。自力での修理は難しいので、業者に修理を依頼してください。

用意するものは、新しいルーバーのみ、工具等は不要です。新しいルーバーを購入するためには、今使っているエアコンのメーカー・型番・製造年数を調べましょう。型番の違うルーバーを購入してしまうと、エアコンにはまらない場合もあります。

新しいルーバーは、電気屋やメーカーに問い合わせて取り寄せるか、インターネットで購入可能です。価格はメーカーによって異なりますが、500〜2,000円台と、比較的安価で購入できます。

新しいルーバーの取り付けは、古いルーバーの取り外しで行った方法を、逆の手順で行います。

1. 電源を切り、コンセントを抜く
2. 新しいルーバーの表裏の向きを確認する
3. エアコン右端のフック（留め具）にルーバーを取り付ける
4. ルーバーをしならせて、反対の左側を取り付ける
5. 最後に中央のフック（留め具）に取り付ける

無理に取り付けると、せっかくの新しいルーバーが割れたり、他の部分が破損してしまったりします。また、エアコン内部の基盤が近くにある場合、むやみに触れると故障の原因になるため、必要以上に触れないようにしましょう。

取り付け作業が終わったらコンセントを再度入れて、動作の確認を行います。リモコンで風向きを調整し、正常に動くか確認しましょう。スムーズな動作ができない場合、留め具がきちんと固定されていない可能性があります。

ルーバーはモーターと連結して動くため、劣化により折れやすい部分です。折れてしまった時は、新しいルーバーに交換するのが1番ですが、「新しいルーバーが届くまで待てない」といった場合、接着剤での応急処置も可能です。

応急処置のやり方は、まず、折れたルーバーをエアコン本体から取り外し、折れてしまった箇所に、強力な瞬間接着剤を付けます。念のため、糸などでしっかり固定すると安心です。接着されたのを確認したら、ルーバーを戻し、動作確認をしてください。

接着剤はあくまで応急処置です。ルーバーが再び動くと、接着した部分が再度取れてしまったり、落下する危険性があります。早めに新しいルーバーに交換しましょう。

自力でのルーバーの交換が不安な方は、業者に依頼をしましょう。業者にルーバー交換を依頼する場合、技術料・部品代・出張代あわせて、10,000円〜15,000円程度かかります。

遠方だとさらに出張代がかかる場合があるので、事前に確認してください。できれば、複数の業者に見積もりを提示してもらい、信頼のできる業者に修理を依頼するようにしましょう。

ルーバーの簡単な汚れには、除菌シートでのお掃除がおすすめです。特にカビが気になる時は、エタノール配合の除菌シートを使うようにしましょう。水拭きのみのお掃除だと、カビや菌が落ちず水分が残ってしまい、かえってカビが増殖する場合もあります。

また、ハイターやカビキラーなどの強いアルカリ性の洗剤は、エアコン内部のアルミ部分に触れると腐食し、サビや故障の原因になります。力を入れてこすったり、必要以上に基盤まで触ったりしてしまうと破損する場合もあるので、過度なお手入れは控えましょう。

エアコンのルーバーを掃除する際には、感電防止のため電源を落としてから行いましょう。また、エアコン周辺が汚れないようゴミ袋や新聞紙でカバーしておくのがおすすめです。柔らかい布を使い、汚れ具合がひどい場合は薄めた中性洗剤を含ませて拭き掃除をします。

そのあと、乾いた新しい布を使って水分をしっかりと拭き取ります。また、仕上げに以下で紹介しているエアコンカビトルデスをシュッとひと吹きして乾かせば、約1ヶ月間防カビ・防臭効果が期待できます。ぜひチェックしてみてください。

何かと不具合が起きやすいエアコンのルーバー。ついつい業者に修理を依頼してしまいがちですが、自力で対応できる場合もあります。ルーバーの交換は意外と簡単です。修理費が安く済む場合もあるので、まずは自力で対処可能かチェックしてくださいね。