エアコンから虫が侵入する原因・対策｜ドレンキャップにデメリットはある？

エアコンから虫が出てきて驚いた経験はありませんか？外から虫が侵入してくるケースだけでなく、実はエアコンそのものが虫の温床になる場合があります。エアコンは日常生活を快適に過ごすために欠かせない家電の1つなので、清潔に保って虫とは縁のないように対策しておきたいものです。

しかし、日頃からエアコンのメンテナンスを行わないとエアコンの劣化を早めたり、お部屋の中へ虫の侵入を許す可能性があります。虫からエアコンを守る方法を知っておくのが大切です。本記事では、エアコンに虫が発生する原因・デメリットから駆除方法まで解説します。

また、ドレンホースを塞いで虫の侵入を防ぐドレンキャップのメリット・デメリットや、駆除に役立つアイテムも紹介します。エアコンから発生する虫に悩んでいる方や、対策方法を知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

ドレンホースとは、エアコン内で発生した水を排出するために室外に取り付けられたホースです。このドレンホースは内径16mmあるため、ゴキブリのような害虫が容易に侵入できます。残念ながら、デフォルトの状態だとドレンホースから虫の侵入を防げないため、今すぐにでも対策が必要です。

エアコンを設置する際に壁に穴を開ける必要がありますが、この「貫通穴」からも虫が侵入する可能性があります。ただし、開けた穴はエアコンパテと呼ばれる粘土のような物質で塞ぐため、基本的には侵入できません。

しかし、ある程度の年数が経過するとパテに隙間が発生し、小さい虫が侵入する場合があります。まずは、家にある貫通穴を塞いでいるエアコンパテに隙間がないか確認しましょう。

エアコンに配管を通すための穴が開いている場合、ゴキブリのような害虫が侵入する可能性があります。この場合は個人での対策が難しいです。先に紹介した2つの侵入経路を確認・対策を行った後に解決しないようであれば施工業者に相談するのがおすすめです。

ここからは、エアコン内に虫が発生すると起きる危険について解説します。あらかじめその危険性を知っておき、虫が発生したときに落ち着いて対処できるようにしましょう。

レアケースではありますが、ゴキブリのような害虫がエアコンに侵入し、漏電による火災を発生させる場合があります。実際、虫を原因とする火災は毎年確認されているので他人事ではありません。虫は暗い・狭い・高温多湿な場所を好みます。

エアコンはすべての条件を満たしているので、虫にとって快適な場所です。清潔を保つと虫を寄り付きにくくするポイントになります。漏電については下記のリンクで詳しく解説していますので、あわせてチェックするのもおすすめです。

エアコン内に虫が発生すると、虫の死骸やフンによって汚染されるため、異臭の原因になります。部屋全体に送り込まれてくる風に悪臭が混じると、健康を損なう可能性があり危険です。エアコンからのニオイにはほかに原因がある場合も。下記のリンクで解説しています。

身近なものでドレンホースを塞ぐには、網目の細かいネットを利用しましょう。網目が大きいネットだと小さい虫が侵入する可能性があるため、細かければ細かいほどいいです。

しかし、普通の家庭には網目の細かいネットがない場合がほとんどなので「ストッキング」を利用して塞ぐのがおすすめです。ストッキングをドレンホースに付けて輪ゴム等で固定すれば簡単に塞げます。

ドレンキャップとは、文字通りドレンホースに取り付けるキャップです。お金が掛かるものの簡単に虫の侵入を防げます。網目の細かいネットが見当たらない方はドレンキャップを購入して取り付けるのがおすすめです。

一般に流通しているドレンキャップの価格は600円程度です。そこまで高くないため、面倒ならドレンキャップを購入するのをおすすめします。

上述でドレンキャップのメリットを解説しましたが、デメリットもあります。ドレンキャップはドレンホースの穴をふさぐため、虫の侵入は防げる反面、ホースを伝って流れる水がホースの内部に溜まってしまうのが難点です。その状態で放っておくと、本体から水滴が落ちてきてしまいます。

そのため、ドレンキャップを使う方は、年に1度は取り外して洗ってください。手入れが必要と聞くと不便に感じますが、1年に1回のため、虫の侵入を防げるメリットを考えるとドレンキャップは便利な製品です。

室外にあるドレンホースが地面に接しているのであれば、ドレンホースを地面から離しましょう。ドレンホースが地面に接していると羽のない虫もエアコン内に侵入する恐れがあります。そのため、5センチ～10センチほど離しておくのがおすすめです。

エアコンパテに隙間が発生していた場合は、市販されているエアコンパテで塞ぎましょう。たった数ミリの隙間でも虫が侵入する可能性があります。

エアコン内の虫の発生を防ぐのであれば、こまめな掃除が欠かせません。虫の侵入経路を塞いでいたとしても小さな虫はすり抜けて侵入してくるので、定期的に掃除をしましょう。侵入した虫は死骸となり、悪臭の原因にもなるためエアコンの放置は絶対にやってはいけません。

エアコン内に虫が侵入すると、フィルターに卵を植え付ける可能性があるため中性洗剤で洗いましょう。虫の侵入が発覚してから長時間放置した場合、卵が孵化します。

虫の侵入を把握したら、すぐに洗うのがおすすめです。必ずエアコンのコンセントを抜いてから掃除を始めましょう。掃除方法は以下の通りです。

1. エアコンのカバーを外し、フィルターを外す前に軽く掃除機をかける
2. フィルターをそっと取り外し、表側を丁寧に掃除機掛けする
3. 台所にある中性洗剤を使用して、使い古しの歯ブラシ等で裏側から洗う
4. フィルターの裏側からシャワーを当てて汚れを洗い流す
5. しっかりと乾かしてからエアコンに設置をする

フィルターを掃除した後は、ミント系のアロマオイルをフィルターに付けるのもおすすめです。ミントは虫が苦手とする香りを発生させるため、忌避効果が期待できます。

ミントの香りを付ける方法はとても簡単で、アロマオイル・エタノール・水を1:1:9の割合で混ぜ、フィルターに吹きかけるだけです。吹きかける場合はエアコン本体からフィルターを外した状態で行い、しっかり乾燥させてから取り付けてください。

フィルターを設置し終わったら、送風モードで運転を行いましょう。エアコン内部の湿気を飛ばし、乾燥できます。夏の場合は冷房運転の後に送風運転を行うのが効果的で、2時間ほどの運転が理想です。

エアコン付近に置き型の殺虫剤を設置しておくのも有効です。ゴキブリのような害虫はエサを求めてエアコンから出る必要があるので、その付近に設置しておくと効率よく害虫駆除ができます。

本記事では、エアコンに虫が発生する原因やデメリットを紹介しました。エアコン内は「湿気」「暗い」「暖かい」と虫が生息しやすい環境がすべて揃っているため、一度侵入を許すと虫はエアコン内に卵を産み付けて繁殖を始めます。あらかじめ、虫が発生しないように対策をとるようにしましょう。