エアコンのカビ防止方法は？｜カビ取り・カビ予防グッズも！エアコンカビ対策に

暑い夏も寒い冬も大活躍のエアコン。フィルターの目詰まりを掃除すれば、エアコンの効率が上がり、節約にもなります。でも、「お手入れはしたほうがいいと思うけど、ちょっと面倒…」と先延ばしにしていませんか？

お手入れを怠ると、エアコンにカビが生えてしまうかもしれません。特に、冷房運転時はカビが発生しやすいです。エアコンに生えたカビの胞子は、エアコンの風と一緒に放出されます。つまり、エアコンを通してカビの胞子が部屋中に広がります。胞子を含んだ空気を吸い込むと、体調不良になる恐れがあります。

そこで本記事では、エアコンカビ対策やエアコンのカビ取り方法を紹介します。ためしてガッテンで紹介されたお風呂場やエアコンのカビ防止方法についても解説。ぜひ、本記事を参考にカビ対策をして、快適にエアコンを使ってください。

カビの原因のひとつにホコリがあります。カビが発生しているということはホコリが溜まっている可能性が高いです。その場合、エアコンの効きが悪くなり、電気代も高くなります。冷房時では、消費電力が25％も高くなるといわれています。

また、ホコリや汚れがあると、エアコン内部やフィルターに結露が発生しやすいです。結露はカビの発生のほか、水漏れやエアコン本体の寿命を縮める原因にもなります。

エアコンにカビが生えると、掃除が大変になるだけではありません。エアコンを通してカビの胞子が部屋中に広がり、健康被害を起こす恐れがあります。代表的な健康被害は以下の通りです。

• 肺炎（特に夏型過敏性肺炎）
• 喘息
• アトピー性皮膚炎
• アトピー性鼻炎
• 風邪

特に免疫力の低い子どもや高齢者は、カビの影響を受けやすいです。家族や自分自身の健康被害を未然に防ぐためにも、カビの予防を徹底しましょう。

カビは

• 高湿（湿度80%以上）
• 高温（気温20～30℃前後）
• 汚れが多い

この3つの条件がそろうと発生します。エアコンは熱い空気を冷やしたり、冷たい空気を温めたりします。温度の異なる空気がぶつかると、結露ができます。冬の窓に結露ができるのと同じ仕組みです。この結露が、高湿の原因になります。

また、エアコンは稼働しているときに熱を持つため、高温の条件もそろいます。さらに、室内のホコリや汚れが空気と一緒にエアコンに吸い込まれます。このようにカビ発生の3条件がそろうため、エアコンにはカビが生えやすいのです。

送風運転は、エアコン内の湿度を下げるのに効果的です。送風は文字通り風を送る機能で、扇風機と同じような役割を果たします。風を送るだけで空気を温めたり冷やしたりはしません。送風運転でエアコン内部が乾かされ湿度が下がり、カビが繁殖しにくくなります。

エアコンの使用後、1時間ほど送風モードで運転を続けるのがおすすめです。また、室内の温度より高い設定温度や、暖房での運転もいいです。暖かい空気を出すときにエアコン内部が乾燥し、送風と同じような効果が得られます。

ウィルス対策としてよく知られている換気は、ホコリ対策にも有効です。窓を開けると、室内の空気とホコリが一緒に外に出され、外の空気と入れ替わります。よって、ホコリがエアコンに付着するのを防ぎ、換気扇を回すと、空気の入れ替えも可能です。

さらに換気すると、部屋の湿度も低下します。カビの発生条件である、ホコリと湿度の2つに効果的なのは嬉しいですね。換気は人間だけでなく、エアコンとっても大事です。こまめな換気でお部屋の空気をきれいに保ちましょう。

エアコン内部の湿度を下げるには、部屋の湿度を下げる必要があります。部屋の湿度が高いと、湿気を含んだ空気がエアコンに吸い込まれ、エアコン内部の湿度がさらに高くなってしまうためです。

上でも少しお伝えしましたが、湿度を下げる簡単な方法は、部屋の換気です。換気をするときは2か所以上窓を開けると、空気の通り道が増えるのでスムーズに換気できます。扇風機を使うとさらに効率的です。もちろん換気扇も有効ですが、こまめに換気ができない場合は除湿器や除湿剤の使用もおすすめですよ。

ホコリ対策で最も大事なのは、エアコンのフィルターや吹き出し口の掃除です。エアコンを使うと、室内のホコリが空気と一緒に吸い込まれフィルターにたまります。夏や冬など、エアコンの使用頻度が多い時期は、1か月使用しただけでもフィルターにたくさんのホコリが付いてしまいます。

フィルターを取り外し、掃除機でホコリを吸い取りましょう。油汚れなどもついている場合は、水洗いで落とします。洗った後はしっかり乾かして、カビの発生を防いでください。掃除は2週間～1か月に1度がおすすめです。エアコンの自動お掃除機能を使うのも有効です。

エアコンの掃除方法については、以下の記事で解説しています。

送風機能がないエアコンもあります。送風がない場合は、内部クリーン機能を使用しましょう。内部クリーンとは、運転停止後にエアコン内部を乾燥させる運転をしてカビの発生を防ぐ機能です。つまり、送風運転と同じ機能です。内部クリーンボタンを押すと、送風・弱暖房での運転が始まります。

カビ防止のためには、送風運転や内部クリーンをエアコン使用後だけでなく、エアコンをしばらく使わないときにも行うとさらに効果的です。シーズンオフの時に内部をしっかり乾燥させておくと、カビが繁殖しにくくなります。

取付タイプは、エアコンの吸気口に取り付けて使う防カビ剤です。取り付けるだけなので使い方は簡単です。防カビ剤の中には微生物が入っており、微生物が発生する特殊な物質でカビの発生を抑えます。

微生物は自然界に存在する生物で、人体には影響ありません。開封後は製品特有のにおいが少しあるようですが、しばらくすると薄まります。自然の力でカビを防止したい方におすすめです。

防カビ剤の入ったスプレーを吹きかけて、カビを防止するグッズもあります。エアコンに直接スプレーするものや、フィルターのみ取り出してスプレーするものなど、使い方は商品によって異なります。

スプレータイプのグッズは、エアコン以外にも空気清浄機や加湿器など、フィルターや吹き出し口のあるほかの家電にも使えます。1本あるといろいろな場所のカビ対策ができて便利ですよ。

シートタイプは、お掃除グッズの1種です。防カビ剤のついたシートを、付属のワイパーに取り付けてエアコンの吹き出し口を拭きカビ予防をします。拭き取る手間はありますが、汚れやカビを取り除くだけでなく除菌・防カビまでできる嬉しいアイテムです。

ワイパーはかなり細いので、手の届かない狭いすき間の汚れも落とせます。カビ防止だけでなく掃除もしたい方におすすめです。

【用意するもの】

• ハンディ掃除機など
• きれいなタオル
• 使い古した歯ブラシ
• 中性洗剤（食器用洗剤など）

【手順】

1. 本体カバーを開けてフィルターを外す
2. 掃除機でホコリを吸う
3. フィルターに薄めた中性洗剤をつけて、使い古した歯ブラシで優しく擦る
4. 乾くまで天日干し

ホコリが多い場合は、フィルターを外す前に掃除機で吸うとホコリが部屋に飛び散る心配がありません。また、フィルターを洗い終わったら完全に乾かしましょう。詳しくは以下のリンクをチェックしてください。

カビといえば、カビキラーですよね。エアコンの吹き出し口にカビを発見したら、ついついカビキラーで掃除したくなります。しかし、エアコンのカビ取りにカビキラーを使用すると、部品の腐食に繋がります。

エアコンの吹き出し口のカビ取りには、中性洗剤を使って拭きあげるのをおすすめします。水で薄めた中性洗剤を染み込ませた雑巾で拭きあげるだけで、簡単にカビが落ちます。油汚れなど頑固な汚れがある場合はセスキ炭酸ソーダを使って拭きあげましょう。

エアコンは精密な家電なためエアコン内部のカビ取りは、クリーニング業者に依頼をすると安心です。エアコンクリーニングの費用は、業者や種類によります。通常の壁掛け用ルームエアコンであれば10,000円〜15,000円程度です。

クリーニング業者を選ぶポイントは、相場にあった費用の業者を選びましょう。安すぎると、手抜きの作業をされる可能性があります。逆に高すぎても、素人が相場をわからずに設定している場合があるので、業者選びは重要です。

そのほかにも、複数台で割引はあるのか、メーカーに対応しているかの確認も大切です。また、防カビや抗菌はプランに含まれているのか、もしくはオプションなのかを確認しましょう。忘れてはならないのが、技術力と顧客対応力です。こちらは、ＨＰや口コミを参考にしましょう。

残念ながら、カビのつかないエアコンはありません。構造上どうしてもカビがつきやすいのです。しかし最近のエアコンには、なるべくカビがつかないような工夫がたくさんあります。主なカビ防止機能は以下の通りです。

メーカーの独自技術によるカビ防止機能を搭載したエアコンもあります。下の表では、各メーカーの最新モデルに搭載のカビ防止機能を簡単にまとめています。エアコンを購入予定の方は参考にしてください。

下記の記事では、メーカーごとにおすすめのエアコンを詳しくご紹介しています。

「ためしてガッテン」で紹介された、エアコン以外で使える、簡単にカビを死滅し予防できる方法をご紹介します。それは、50度のお湯を90秒間かける方法です。そうすると、表面から1ミリ深くまでが50度に達します。ほとんどのカビは、表面から1ミリ以内にいるので死滅します。

カビの生えやすい浴槽におすすめなのが、50度のお湯を5秒間かける方法です。簡単にカビを予防できるので、お風呂上りの習慣におすすめです。また、掃除のしにくい浴室の天上は、ワイパーにアルコールを吹きかけたキッチンペーパーをとりつけて拭きます。

カビのついたゴムパッキンをゴシゴシとこすると、表面がデコボコになります。カビが中に入り込み繁殖する恐れがあるので、カビは優しくこすりましょう。また、50度のお湯はとても熱いので、この方法を使うときはやけどに気をつけましょう。

エアコンのカビを放置すると、エアコンからカビの胞子が放出され、体調不良を引き起こす恐れがあります。カビ防止対策は換気や除湿など簡単にできるものばかりなので、積極的に行いたいですね。カビ防止グッズの使用もおすすめです。エアコンを新調するなら、各メーカーのカビ防止機能にも注目してみましょう！